レクリエーションの重要性とウィズコロナ

10/24現在、あれだけ騒いでいたコロナの話題は、全くといっていいほどテレビでは触れなくなり、何もなかったかのような状況ですらあります。しかし、いまだに私たちの身の回りではコロナに感染した、学級閉鎖になった、施設内で流行っているという話をよく耳にします。このことから、かなりの広範囲に渡って感染が広がっていることがうかがえます。また、今年は季節性の感染症であるインフルエンザが例年より早く流行し始め、既にコロナの数を上回ったということです。コロナを取り巻く感染症の問題も新たなステージに入ったと言わざるを得ないようです。

さて、「三密」によって、一般的なレクリエーションと呼ばれるものは壊滅的ともいえるダメージを受けたわけですが、その後、換気を良くしたり、ソーシャルディスタンスを保ったり、手指消毒を行なったり、マスクの徹底を図ったりするなどの対策を施して徐々に行われるようになっていきました。その結果、本来行われていた「多くの人が集まる」、「スキンシップを図る」、「近くで会話をしたり、発声したりする」といった対面での行為が緩和されていき、今ではようやくコロナ禍以前にまで回復してきました。

また、コロナの拡大を防ぐために、現場ではあの手この手の策をその都度毎に打ち出しました。飛沫感染や接触感染を防ぐために、手に触れる遊具などの数を減らしたり、時間制限や人数制限を設けたり、消毒の時間を取り入れるなどして入館者のコントロールを図ったのです。しかし、一部の利用者からはクレームであったり、恫喝まがいのことであったり、利用者同士でのいさかいであったりと様々なできごとが生じたそうです。

「なぜマスクをしなければいけないのか」とか、「子どもにマスクをさせるのは必要ないだろう」とか、「スリッパ類を使わせろ」など、自分本位のことだけで他人のことを考えていない発言が多くあったようです。しかし、コロナの状況が深刻化し、マスク着用がどこにおいても必須となり、手指消毒や体温管理も必要不可欠となっていくと、この類のものは収まりました。

その後、コロナの猛威が落ち着き始め、様々な制約が解けてくると「コロナに感染するのが怖くて人の集まるところへはまだ行けない」という人や、「身体が言うことを聞かなくなってしまい出かけられなくなった」という人が数多く出てきました。今までよく来館されていた方々の様子を見ると、少しの間で明らかに体力が衰えた方が増え、中には亡くなられた方も何人かいました。歩き方がおぼつかなくなった方や、杖や補助具を利用する方、会話のやり取りができにくくなった方、パソコンの使い方がわからなくなった方、かなり多くの利用者の行動に変化が起きていました。

コロナ禍が私たちに与えた影響は、計り知れません。特に「三密」によって生じた移動の制限などを含め、多くの自由が奪われ、その鬱積したどこへも発散することのできないものが溜まりに溜まってしまったことが要因で、様々な問題が起きているように感じます。

人と接すること、会話をすること、歩くこと、身体を動かすことなどが、いかに重要でこのような刺激が私たちにとても重要なものなのかが理解できたような気がします。

新型コロナの「5類」移行から半年が経とうとしており、「ウィズコロナ」から「アフターコロナ」へと移り、正常化に進んだといわれていますが、本当に「アフターコロナ」と言っても良いのでしょうか。私には、まさに「ウィズコロナ」になったと言えるような気がしてなりません。