「全国障害者スポーツ大会に参加して」

「熱い鼓動 風は南から」のスローガンの基、「特別全国障害者スポーツ大会 燃ゆる感動かごしま大会(以下、「全スポ」いう)」は、2023年10月28日(土)~10月30日(月)の3日間、鹿児島県で開催されました(実際には、10月27日(金)~10月31日(火)の4泊5日の日程で参加しました)。筆者は、ある選手団の一員として参加しました。全スポ1)は、障がいのある方がスポーツ大会に参加し、スポーツを楽しむことはもちろん、国民の障がいに対する理解を深め、障がいのある方の社会参加を推進させることを目的としています。なお、全スポでは、年齢区分や障害区分によってクラス分けをし、競技を行っています。今全スポは、2020年に開催の予定でしたが、新型コロナウイルス感染症のため延期となり、今年の開催となりました。10月27日(金)の公式練習の際には一瞬、雷鳴がとどろき、降雨もありましたが、それ以降は3日間とも晴天に恵まれ、とても暑い全スポとなりました。

全スポ2)には、正式競技と障がい者スポーツの普及の観点から有効と認められるオープン競技があります。正式競技は、個人競技として、陸上競技(身・知)、水泳(身・知)、アーチェリー(身)、卓球・(身・知・精)・サウンドテーブルテニス(視)、フライングディスク(身・知)、ボウリング(知)、ボッチャ(身)の7競技があります。なお、カッコ内の身は身体障がい者が出場できる競技、知は知的障がい者が出場できる競技、精は精神障がい者が出場できる競技を意味します(団体競技も同)。団体競技は、バスケットボール(知)、車いすバスケットボール(身)、ソフトボール(知)、グランドソフトボール(身)、フットソフトボール(知)、バレーボール(身・知・精)、サッカー(知)の7競技があります(団体競技は、各地区の予選で優勝したチームが参加することができます)。今全スポでのオープン競技は、スポーツウエルネス吹矢(身)、電動車椅子サッカー(パワーチェアーフットボール)(身)、ふうせんバレーボール(身・知・精)の3競技でした。

ところで、国民体育大会(2024年から国民スポーツ大会に名称変更)は47の選手団が参加しますが、全スポは67の選手団が参加します。この違いをご存知でしょうか?答えは、政令指定都市も選手団を組織することができます。したがって、都道府県によっては複数の選手団が参加することになります。

全スポでの筆者の役割は、各会場を回り(徒歩やレンタカー移動)、選手を応援することでした。今回は陸上競技、水泳、アーチェリー、卓球、フライングディスクおよびバスケットボールの応援を行いました。選手たちの躍動感あふれるプレーは、正に「燃ゆる感動」を与えてくれました。また、全国から集まった仲間、地元鹿児島県の方々や、学生ボランティアとの交流を図ることもできました。

東京2020パラリンピックが終了した後の2021年10月1日、(公財)日本障がい者スポーツ協会3)は、東京パラリンピックのレガシーを継承し、障がい者スポーツの一層の普及振興を図るために、「障がい者スポーツ」の名称を、既に社会で一般的に使用され、多くの人に親しまれている「パラスポーツ」に変更し、協会名を(公財)日本パラスポーツ協会に名称変更しました。障がい者スポーツからパラスポーツへ。パラスポーツの今後益々の発展に期待が高まります。

文献
1)(公財)日本パラスポーツ協会.全国障害者スポーツ大会.https://www.parasports.or.jp(2023年11月20日アクセス可能)
2)燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会実行委員会.トップページ.https://kagoshimakokutai2020.jp.>kagoshima_taikai(2023年11月20日アクセス可能)
3)(公財) 日本パラスポーツ協会. 日本パラスポーツ協会への名称変更についての会長コメント. https://www.parasports.or.jp>news>detail(2023年11月20日アクセス可能)